6月就航の羽田/ケアンズ線へ“737-700 暫定投入”、ヴァージン・オーストラリア
ヴァージン・オーストラリア航空は、2023年6月28日(水)から新規就航する東京(羽田)/ケアンズ線に、ボーイング737-700型機を“暫定投入”することを明らかにしました。羽田/ケアンズ線の就航にあわせて導入予定であった、新造機のボーイング737-8-MAX型機の受領遅延によるものです。予定通りに就航するため、既存保有機の737-700を投入することを決めました。
客室仕様の関係から、2機の737-700「VH-VBY」「VH-VBZ」が投入されるとみられます。この2機は、737-8-MAXよりも30席ほど少ない、ビジネスクラス8席・エコノミーX(足元スペースが広い座席) 24席・エコノミークラス96席、計128席の客室仕様です。
羽田とケアンズの距離は、約5,800km。737-700の性能からも直行便の運航が可能で、所要時間は737-8-MAXと同じく7時間30分程度を予定しています。737シリーズでの長距離洋上飛行の定期便としては、ニューギニア航空が737-700または737-800で、成田/ポートモレスビー線(約5,070km)を、以前に運航していました。
737-8-MAXの最終的なデリバリー日については未確定ながら、機体受領後の十分な訓練・準備期間も考慮し、ごく短期間の“暫定投入”になるとしています。すでに737-8-MAXの初号機「機体記号:VH-8IA」は塗装まで完了しており、アメリカ・シアトルで受け渡しに向けた準備が進められています。
同社は、2020年3月からエアバスA330-200型機で羽田/ブリスベン線へ就航予定でした。新型コロナウイルスの影響と、同社事業再編のためこの計画は凍結。また、長距離路線からの撤退と、保有していたA330や777-300ERなどの大型機は全て退役したため、同社が取得した羽田発着枠の行方が注目されていました。その後、737-8-MAXおよび737-10-MAXの導入と羽田線への就航が発表され、一定期間発着枠を使用しないと没収されるルールをクリアしていました。羽田/ケアンズ線の航空券発売がすでに開始されていること、羽田発着枠没収を避けるため、737-700を用いて6月28日の就航を死守した形です。
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